ランニングを始めてから数日、走っていると親指の爪が痛くなることが増えてきて・・・。
ランニングシューズを脱いでみたら、爪がとんでもないことになってました。
「うわっ!爪が黒くなってる!」
これじゃあ、サンダルが履けなくなるじゃん・・・、しかも爪を押すとめっちゃ痛いし。
これって、変な病気?それとも怪我?
ねえ先生、この爪が黒く変色するのって、なんなんですかー?
爪の下にできる血豆「爪下血腫」
ランニングをしていて爪が黒く変色するのは、爪の下に血豆ができているからです。
専門用語では「爪下血腫(そうかけっしゅ)」といいます。
原因はいくつかあって
・ランニングシューズが小さい
・走るたびにつま先が当たる
・爪が持続的に圧迫される
こういった条件が重なると、爪の下に血豆ができやすくなり、痛みも出るようになります。
爪が黒くなるので「ランナー黒爪」とも呼ばれます。
親指・人差し指・小指には、ランナー黒爪ができやすいので、素早く対処することが大切なんですよ。
最悪の場合には、完治まで1年以上かかることもあります。
爪下血腫(ランナー黒爪)の予防と対処
親指の爪(それ以外の指も)が黒くならないように、日頃から予防やケアをしておくといいでしょう。
▼予防やケアのポイント
- 足に合ったランニングシューズを履く
- かかとを合わせてから紐を結ぶ
- インソールを使う
- 爪を切っておく
- 5本指の靴下を履く
- 下りの道を走らない
まず一番大切なのは「足に合った」ランニングシューズを選ぶことです。つま先に「1~1.5 cm」くらいは、余裕を持たせましょう。
そしてシューズを履くときは、しっかりと「かかとを合わせて」から、靴紐を結んでください。かかとが合ってないまま走っていると、膝痛や腰痛の原因にもなります。
スポーツ用のインソールを入れるのも効果的です。足のバランスも修正できるので、ぜひ専門家にチェックしてもらうといいですよ!
もちろん、足の爪は正しく切っておきましょう。爪の切り過ぎも良くありませんので、深爪にも注意してください。
「巻き爪や陥入爪とき「ブーツ」って履いていいの?【条件付き】基本は控えましょう!」も参考にしてみてください。
5本指の靴下を履くことでも、バランスは良くなります。それぞれの指に体重が分散されるので、爪への影響も少なくできるんですよ。
そしてもう一つ大事なのが、ランニングでは「下り道」を避けることです。
下りのコースを走ると、体重は自然と前がかかりになってしまうので、当然ながら爪への負担も増えてしまいます(とくに親指への負担)。
・下り坂のコース
・アップダウンの激しいコース
・地面がデコボコだったり
・砂地のように柔らかい
こういう場所を走ると「足の指先へ負担がかかる」ので、なるべく避けるといいでしょう。
巻き爪や外反母趾の悪化にも要注意
親指に繰り返し負担をかけていると、爪下血腫だけでなく「巻き爪」「外反母趾」といった、足先へのトラブルも増えていきます。
今回紹介したような「正しい予防と対処」だけでなく、姿勢やランニングフォームの修正、足元のケアなども、とても大切なことです。
ランニングを始めて、足元に「少しでも違和感」をもったら、まずは足治療の専門家にご相談ください。
ちょっとしたことでも、気になることがあれば遠慮なく相談してくださいね!