真夏になってくると「熱中症予備軍」とか「かくれ熱中症」といった言葉をよく聞くようになるんですけど、熱中症の症状が出る前に知ることができれば、かなりの確率で予防ができます。
でも、どうやったら熱中症予備軍だと知ることができるのか、実はめちゃくちゃ簡単な方法で熱中症をチェックすることができるんです。
そこで今回は、この「熱中症予備軍」とか「かくれ熱中症」を早期に発見する方法について、厚生労働省が推奨する方法も含め、いくつかお伝えしていきます。
熱中症のセルフチェック(厚生労働省が推奨)
まず最初に、厚生労働省が推奨している「熱中症のチェック方法」についてなんですが、これは「熱中症予備軍の隠れ脱水症の見つけ方」というものです。
・爪を押してセルフチェック
・尿の色を見てセルフチェック
この2つの方法が、国が推奨している「かくれ脱水症」のチェック方法となります。
それでは、実施方法について、それぞれ見ていきましょう。
爪を押してセルフチェック
これは「自分の爪を押してチェックする方法」で、手順は2つだからとても簡単です。
①親指の爪の先を、反対の指でしっかりとつまみます(爪が白くなるまで)
②つまんだ指を離し、白色になっていた爪がピンク色に戻るのに「3秒以上」かかると、脱水症状を起こしている可能性ありです
尿の色を見てセルフチェック
これは見ての通り「自分の尿の色でチェックする方法」で、厚生労働省によると尿の色に応じて「5段階」に分かれています。
①いい感じです。普段通りに水分をとりましょう
②問題はありませんが、少し給水してもいいかもしれません。コップ1杯でいいので水分を取りましょう
③1時間以内に約250mlの水分を取りましょう。屋外、あるいは発汗していれば500mlの水分を取りましょう
④今すぐ250mlの水分を取りましょう。屋外、あるいは発汗していれば500mlの水分を取りましょう
⑤今すぐ1000mlの水分を取りましょう。この色より濃い、あるいは赤/茶色が混じっている時は脱水症状以外の問題が考えられます。すぐ病院に行きましょう
「かくれ熱中症」を早期発見するチェック法
厚生労働省が推奨している方法以外にも、かくれ熱中症をチェックする方法があります。
たとえば、爪の色の戻りが正常だったとしても、他のチェックで該当するものがあれば「脱水症状」という判断をして、すぐさま適切な処置をしましょう。
▼かくれ熱中症のチェック法
- 手のひらが冷たい
- 舌が乾いている
- つまんだ皮膚が戻りにくい
では、それぞれについて、もう少し詳しく見ていきます。
手のひらが冷たい
手のひらが冷たくなるのは「血液の循環」が少なくなるためで、脱水症状になっていると手の平まで血液が届かなくなってしまいます。
自分の手の平で頬や額を触ってみて、自分の手が「冷たく感じる」ようなら脱水状態です。
舌が乾いている
脱水症状になってくると「唾液が出なくなる」ので、舌が乾いていたり、口が乾いているような感覚に陥ります。
ちなみに、喉が渇いたと感じているときは、かなり脱水している状態です。
つまんだ皮膚が戻りにくい
皮膚は水分を多く含んでいる組織なので、脱水によって水分が失われると「皮膚の弾力」がなくなっていきます。
まず手の甲の皮膚をつまんで、皮膚を放してから「3秒以上」戻らなかったら脱水症状を疑いましょう。
脱水症状が疑われたら、まずは水分摂取を!
今回紹介した4つの「かくれ熱中症」のチェックをしてみて、1つでもチェックに引っかかるようなことがあれば、すぐに脱水症状を改善する処置をしましょう。
・水分補給をする
・涼しい場所へ行く
まずは、脱水症状だと分かった時点で「水分補給」をしてください。
最低でも、500ml(ペットボトル1本)くらいの水分を取るようにし、水もしくはスポーツドリンクがいいです。
間違っても、以下のような「カフェイン」を含んだドリンクは飲まないように。
・コーヒー
・紅茶
・栄養ドリンク
・コーラ
カフェインには「利尿作用」があるので、せっかく水分補給をしても尿として排泄されてしまうからです。
そして、水分補給をしながら「涼しい場所」へと移動して、クールダウンしてください。
屋内ならエアコンの効いた場所、屋外なら日陰で風通しが良いところ、こういった場所へ移動して体の熱を冷ますようにしましょう。
【注意】
万が一、水分を取ったあとに「熱中症の自覚症状」が出てくるようなら、救急車を呼んで医療機関を受診してください。
<自覚症状>
・めまい
・立ちくらみ
・しびれ
・筋肉痛
・頭痛
・吐き気