知り合いの奥様が元気な赤ちゃんを出産してから約3ヶ月、母子ともに無事かと思いきや「ママの膝がヤバい」という相談を受けたことがあります。
実は「産後の膝痛」ってよく起こり得ることで、当治療院にもこういった患者さんが来院されることが多いです。
ちなみに、産後に膝が痛くなる原因は、大きく分けると2つ。
・骨盤の歪み
・筋力の低下
ですから、この2つを解消していけば膝痛は自然と良くなるんですよ。
ということで今回は、産後の膝痛「原因と解決法」についてお伝えしていきます。
産後ママが膝痛になる原因
出産直後はなんともなかった膝が、産後2〜3ヶ月になったあたりから徐々に痛くなって・・・。
とくに、床から立ち上がったりするとき、階段を登り降りするとき、思わず「膝が痛い」って声が出てしまうママさんって多いです。
冒頭でも触れましたが、この産後の膝痛って「骨盤の歪み」と「筋力低下」が原因の大部分で、もう少し詳しく探ってみると以下のような原因になります。
▼「産後の膝痛」の原因
- 重心の変化(抱っこ)
- 骨盤の歪み(出産時)
- 股関節の可動域低下(妊娠中)
- 股関節の筋力低下(産前産後)
- 殿部や裏ももの筋力低下(産前産後)
主に、こういった原因が重なることで「産後に膝が痛くなる」という症状が出てしまいます。
実際のところ、産後のママさんはとにかく忙しくて「自分ケアどころじゃない」というのが本音だと思いますが、女性は特に「変形性膝関節症」になりやすいので早めの対処が重要です。
それでは、この対処法について詳しく解説していきます。
産後の膝痛を解消する方法
それでは、産後の膝痛に対する対処法を、いくつかお伝えしていきます。
もちろん、やれそうなものから取り入れていくといいですよ。
▼「産後の膝痛」対処法
- 膝サポーター、インソール
- 腰と股関節のストレッチ
- 股関節や殿部の筋トレ
こういったものなら「自宅でもできる」と思うので、隙間時間を使って効率よく運動していきましょう。
膝のサポーターやインソールを使う
とりあえずですが、応急処置的に「膝のサポーター」を着けておくと、多少なりとも痛みが和らぎます。
ただし、ずっとサポーターを着け続けていると、足のむくみや血流低下になる可能性があるので、動くときに着けるといいです。
外出する際には、靴の中に「インソール(中敷き)」を入れておくと、バランスが良くなって膝への負担が減りますから、ぜひ試してみてください。
・膝のサポーター
・インソール
この2つは、インターネットやスポーツ用品店などで購入できますから、一度試してみるといいです。
あとは、妊娠中に使っていた「骨盤ベルト」を使えば、骨盤を安定させることができるので、これも膝への負担を減らすことができるアイテムになります。
腰と股関節のストレッチ
次に、腰や股関節の柔軟性が低下しているので、適度に「ストレッチ」をするのもありです。
とくに、妊娠中に動きを制限されていた「腰を曲げたり」とか「股関節の内ひねり」という動き、こういった運動を重点的にしていきましょう。
腰が曲がらなかったり、股関節の内ひねり(内旋)がしにくいと、立ち座りや歩くときに「膝へ負担が集中」してしまいます。
・腰のストレッチ(椅子に座って曲げる/反る)
・股関節ストレッチ(立ったまま片方の足を後ろに交差させる:つま先は内向き)
最初はこういった「道具を使わず」簡単にできるストレッチから始めていくと、子育てや家事の隙間時間を使って効率よくできますよ。
股関節や殿部の筋力トレーニング
妊娠中に「筋力が低下」してしまっているのも、膝へ負担をかけてしまう原因の1つなので、筋力トレーニングで強化することが大切です。
とくに、以下の3つの部分は膝を守るために重要な筋肉ですから、コツコツとトレーニングしていきましょう。
・股関節
・殿部
・裏もも
こういった部分の筋肉を鍛えるトレーニングはたくさんあるんですけど、まずは簡単にできる方法から始めるのがベスト。
わたしが一番おすすめするのは、寝ながら「お尻上げ」をする運動です。
この運動のコツは、かかとで踏ん張ることと、お尻の穴を締めながら上げることの2つです。
そうすることで、股関節や殿部、そして裏もも、すべての筋肉をまとめて強くすることができます。
さらに、お腹を締めることを意識してやれば、腹筋の強化にもなりますよ!
産後に骨盤の歪みが気になるときは
妊娠と出産を経験すると、大なり小なり「骨盤は歪む」ものなので、やはり体に影響が出ることが多くなります。
ただ、この骨盤の歪みにも原因が2つあって、筋肉が硬くなって歪む場合と、関節が硬くなって歪む場合があるんです。
・筋肉が原因:ストレッチなどで対応できる
・関節が原因:専門家に治してもらう必要あり
産後に腰痛が悪化しているなら、これも骨盤の歪みが原因かもしれません。
腰痛に対するストレッチは「妊婦の腰痛はこう対処しろ!原因を知って腰痛予防をしておこう」で詳しく解説しているので、よければ参考にしてください。
もしも、痛みでストレッチすらできないとか、ストレッチをしても良くならないときは、専門家の治療を受けるといいです。
なお、当治療院では「LINE無料相談」もやっていますので、遠慮なくご相談ください。